2017年10月7日土曜日

デジスコは廃れたのかな

数年前でしょうか、デジスコという名前を目にしました。
大雑把に、カメラとスコープを繋げて超望遠撮影するという手法を示す言葉です。


公園の池や河川、海などには様々な野鳥が生息しています。
それらを観察する人も沢山おります。主に老人の趣味というか暇つぶし。もちろん、若い人も少し。

皆さん観察用に双眼鏡やスコープを持っています。
撮影用にカメラも。


スコープは目で覗くだけですし、カメラは遠くの物を撮影するには力不足。だったら、合体しようというのがデジスコなのでしょう。
二つを組み合わせると、何故か超望遠撮影が出来てしまいます。

そのお陰で、手軽に出来る超望遠による、小さな鳥の撮影が流行り?ました。
あれから、数年ですかね。
最近は随分と下火な様です。


実際に私も試したころがあります。面白いのは間違いありません。
でも、最初は楽しくても、段々とボロが出てきました。

そもそも、カメラの性能が低いです。超望遠には出来ても画質的にはガッカリ。結局はフルサイズの撮影に戻るのが関の山です。

また、画質は無視しても撮影が非常に難しい。
カメラとスコープの位置合わせはもちろん、超望遠撮影では被写体の導入にも苦労します。
想像できない空気の揺らぎとか、微小なブレも大敵です。ブレの場合は撮影者自身の影響もありますし、風などもインパクトがあります。


そういった問題を乗り越えて使うとしましょう。
大きく重たい三脚、スコープ、そしてカメラ。リモコンや照準器などなどを用意して、持って出かけないとなりません。早晩、年寄り向けではないですね。



見た目のインパクトで流行ったデジスコ。しかし、実際には撮影は大変です。
お金のある年寄りでカメラが好きな人はいます。彼らは最も高く、ハイスペックなものを揃えますが、殆ど使いません。結局は体力勝負ですから。

デジスコの場合は、安価に創意工夫で勝負です。創意工夫も大変ですね。
シビアな条件を上手く捌いて、職人芸みたいなことになると思います。


デジスコの撮影画像は綺麗ではありません。
その点も足を引っ張るのでしょうか。普通の人は、そこまで気にしないと思えます。それでも、ピンボケやブレは影響も大きいかな。
また、結局はそれなりのセンスや技量が要求されますから、撮影出来ただけでは意味がない。そのあたりも、何となく理解されたのかも知れません。



カメラについても、最近はどうしようもないのでしょう。
デジスコ向きに使いやすいカメラは、旧型の仕様と親和性があり、最近の物とは相反します。
ズームは3倍くらいで、スコープと接続しやすく、などなどです。

最近のデジカメは高倍率のズームが必須。
そもそも売れなくなってしまったので、安価なスペックの低いものや、少し尖ったスペックのものなど位しか見当たりません。
そうなると、使えるカメラが無い。流行のミラーレスなんて使えませんからね。

何も知らない人は、高画質の一眼レフとかミラーレスと繋げばと考えます。でも、それはNGです。高画質にするには素子を大きくしますから、自ずと光学系が巨大になるのです。より長い望遠、そうなればスコープは相当な大きさに成らざるを得ません。

コスト的にも性能限界的にも無理があります。
結局は、一眼レフに超望遠レンズを付けて使うのがよろしいでしょう。
お金の無い人は、ズーム倍率の高いコンデジで。






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